女の保健体育

女性向けAV「SILK LABO」プロデューサー・牧野江里さんによる女性がもっと豊かに性を楽しむための親も学校も教えてくれない保健体育の授業!

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スタート

20時限目

自分の身は自分で守るべし。②

セックスとは切っても切れない避妊。
彼氏が着けたがらない、ふざけんな!!という、女子ができる自分の身を守る方法、そしてAV業界のSTDについてのお話、後編です。

悔しいけれど、男性向けAVでは「生ハメ」とか「生中出し」とキャッチを付けると売れます。
ていうか、今時「中出し」は割とスタンダードなジャンルになってきています…。
男にとっての「生」信仰は私にもようわからんとです。
征服欲なんでしょうか??

でも、AVは男のファンタジーをかなえるためのもの。
「中出ししたい!」という、男にとって現実ではできないファンタジーを具現化してあげるのが、悲しいかな我々の使命でもあるのです…。

しかし、私のやっているSILK LABOでは、セックスの際にコンドームを着けるシーンを必ず入れるようにしています。
それは、AVの中では異例中の異例で、普通ならばカットすべきシーンです。
でも、我々は今までのAVがつくってきた誤解を、なんとかもうちょっと現実に引き戻したいんです…。

女子が見るんだから、意味ないんじゃない?って思われるかもしれませんが、いや、あるんです。
ゴムを着けてくれない男がサイテーに感じるようになる、催眠効果が…(笑)。


AVのセックスは世界一安全!?
そんなAV。
てぃんくるワークもそうですが、いろんな方と性的行為をするお仕事です。
病気とか怖い、AVなんて、中出しされるやつもあるみたい…
AVのセックスは恐ろしいものに思われているでしょう。
でも、ある女優さんが言いました。
「私は、AVの現場で、この世で一番安全なセックスをしている」。
AV男優さんも女優さんも、必ず定期的に性病検査をしています。
そして、男のファンタジーを一つ壊させていただきますが、「中出し」も魔法を使ってたりします(いわゆる疑似というやつです。一応企業秘密…)。
だから、本当に中出しなんてしていないんですよ。
レイプものだって、男優さんが荒々しく見えるようにやっているけど、実はあまり痛くないようなテクを使ってくれたり。
女優さんに対する当たり前のケアです。
それは、やっぱり性産業をビジネスとしてやっていくために失っちゃいけない感覚だと思うんです。


女子の快楽にゴム着は必須☆
AVに出てくれる女のコを、守ってあげる
身体張ってくれるコに対して、どれだけ誠意を見せられるか。
だって、ホント、AV女優さんの頑張り屋さんっぷりったら、ホンットーーーに頭が上がらないんですもん。

AVでのセックスは、所属している事務所さん側、制作のメーカー側、男優さんの自己管理(しないと死活問題!)という、幾重もの注意を払った上でのセックスなのです。
だから、その辺のお兄さんと一発かますほうが、よっぽどリスクあると思いますよん。

と、AVでもちゃんとしてます!!
ちゃんとしてるって言っても本当に説得力がない業界ですけど…。
見る側も、それをわかった上で楽しんでほしいですねえ…(特に男子)

(補足ですが、基本的に「中出し」は疑似ですが、まれに本当に中出しをする、という作品もメーカーさんによってはあります。
その場合は、撮影前にピル、女優・男優ともに性病検査、撮影後のアフターピル、という形をとっているようです。
でも、やりたくないことは所属事務所さんとの間で事前にちゃんとNG事項にできますので、もしAV出演を考えている女子がいたら、そこはちゃんと言っておきましょうね!!
まず、承諾なしでそんなことされることはありませんが…)


いつもくどいですが、セックスは二人のもの
男子の快楽を優先した「生ハメ」で、女子は安心してセックスに没頭して気持ちよくなれますか?
否!!
病気やら妊娠が心配でそれどころじゃないわい!!
日本女子よ!
奥ゆかしいとこも好きだが、時にはハッキリ言わなきゃイカンぞ!!

「ゴム着けて」
「嫌? じゃあやんないよ」。
そしてやつのアナルにわさびを塗ったキュウリを…(くどい)!

ゴムなし男の言い分の巻
エンド