女の保健体育

女性向けAV「SILK LABO」プロデューサー・牧野江里さんによる女性がもっと豊かに性を楽しむための親も学校も教えてくれない保健体育の授業!

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スタート

09時限目

ファンタジーを見分けるべし。 ①

AVの撮影ではいろんな性が錯綜(さくそう)しています。
それもこれも、男のファンタジーをかなえるもの。
今回は、夢を与えるために淡々と行われる、AV撮影の裏話をお届けします。

『てぃんくる』の読者さまは皆女性ですのでいきなりアレですが、世の中の男たちにモノ申したい。
今回はそんなお話でございます。
え~、何ソレ!ってそこのあなた!!
男たちの勘違いはいずれ巡り巡って女子に返ってきちゃうんですよ!!
あな恐ろしや!!

AVの撮影現場、と聞いて皆さまは何を想像するでしょう。
女子からしたら「キモい男優さんでもいろいろしなきゃいけないから、女優さんって大変だなあ」とか、「痛そうだなあ、演技してるなこりゃ」という意見がほとんど。

ところがどっこい、男子に聞いてみるとですね、「すんげえ気持ちよさそう(女が)」「こんな激しいのやったら女も失神しちゃうな!」「まねしてみよう」とかとか。

オーイオイオイ!
君たち、なんもわかってねえな!!と、小一時間正座させてネチネチ説教してやりたいです。


撮影現場でムラムラする?
私がAV会社に入社したとき、女友達からは「へー、あんたらしいやね」と、いい意味でおもしろがられたのですが、男友達からは「え? マジ生でエッチ見られるの? それって仕事になんの!? ムラムラしねえの??」と、あっちの方向に興味津々。

そういえば今の会社の説明会に参加したときも、社員さんに「仕事中、勃起(ぼっき)したりしないんですか?」とトンデモナイ質問をしてる輩(やから)がいました(笑)。
こんなトリッキーな質問がくるのもAV会社ならではですが、AV社員の皆さまは、魚のような死んだ目で「そんな余裕はありません」と答えていたのが印象的でございました。

断言しましょう。
よっぽどの才能の持ち主でない限り、男子はAV現場を目の当たりにしたら萎(な)える!!


広がり続けるエロの幅
考えてみてください。
某夢の王国の着ぐるみキャラたちが、「あー、かったりー」と頭を脱いでいる姿を……!
AVもおんなじなのです。
結構くどいですが、大人のためのファンタジーなんですってば!!

AVはその誕生から30年以上たっています。
30年もたってしまえば、ジャンルも増え、エロの幅は広がりを増すばかり。
おかげでと言っては何ですが、多少のハードプレイがないと目に刺激が足りなくなってしまうんですね。

我々SILK LABOは、もうほんと、ありのまま、カップルのSEXっぽい!をモットーに撮っているので、正直、男性からしたら「なんて退屈なセックスなんだ!」って思うらしいです。
そりゃそうです!
普通のAVは映像として過剰に、視覚的により興奮させるための演出がされているのですからね。


見せるための体位あれこれ
例えば、最近よくあるのが「ハメシロ」といわれる、いわゆるおしべとめしべの結合部分のアップ越しの女のコの表情の画。
ずっぽしな部分と顔の両方を一度に楽しめて、男子の股間(こかん)にギュンとくるわけです。

だがしかし!!!! 
あの体勢をやるには、とんでもないアクロバティックな体位をせねばならず、女優さんも首がもげるんじゃないかってくらい、顔を無理やり上げているんですよ。
そんな状態で、気持ちよくなんかなれっか!! ボケ!!と、私ならブチ切れしそうです。
もちろん、男優さんもとんでもない体位でもギンギンでいなければいけないので、本当、女優さんも男優さんも大変だなあ……体力使うな……としみじみ思うのです。

乱交の思い出の巻
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