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第16回 紫外線対策
タイトル美白への意識が高まる昨今ですが、小麦色肌も依然人気。
「今年の夏は、海で思いっきり焼く!」なんて考えている人もいるのでは?
でも、あなたが思っている以上に、紫外線が肌に与えているダメージは大きいもの。
焼く人も焼かない人も、紫外線についてもう一度おさらいしてみましょう。

監修/戸佐眞弓(まゆみクリニック)
イラスト/トシダナルホ

紫外線の種類はおもに3つ
まずはそれぞれの特徴を学ぼう

紫外線は「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3つに分けられます。
UV-Cはオゾン層にほとんど吸収されるため、地上に届く紫外線はUV-A、UV-Bの2種類。
それぞれ身体に与える影響や、特徴が異なります。
一年中降り注いでいる紫外線ですが、3月頃から増えはじめ、梅雨入り前の5月から8月にかけてかなり多量に。
また、時間によって紫外線の降る量は変化しています。
午前10時から午後2時頃までの間がもっとも多く、午前11時~12時頃がピーク。
この時間に外出することが多い人は、紫外線対策を念入りに。

●UV-A
肌の奥の真皮に浸透し、シワやタルミの原因となる紫外線。
UV-Aを浴びるとすぐに肌が黒くなり、その後色素沈着する。
曇りや雨の日でも降るため、天気が悪くても注意が必要。

●UV-B
強い日差しに含まれ、シミやソバカスの原因となる紫外線。
肌の奥までは届かないが表面に強いダメージを与え、赤く炎症を起こしたような状態に。

肌にも目にも悪影響の紫外線
さまざまな症状を引き起こす

女性がもっとも気になる肌だけでなく、目にも悪影響をもたらす紫外線。
紫外線の怖い点は、身体への影響が5年後、10年後と時間が経過してから表れてくるというところ。
小麦色の肌を手に入れるため、10代の頃にむちゃな焼き方をしていた人や、日常的なUVケアを怠っていた、という人も多いのでは?
今は大丈夫でも、過去に浴びた紫外線は確実にさまざまな症状を引き起こします。
将来後悔しないために、紫外線対策は必須!

●シワ、タルミ
UV-Aがコラーゲンなどの肌の弾力繊維を破壊。
シワやタルミをつくり出す。

●白内障
活性酸素が瞳の中の水晶体を白く濁らせ、ぼやけたり、目が見えなくなるといった白内障を引き起こす。

●シミ、ソバカス
UV-Bの影響により、シミやソバカスの原因となるメラニン色素が大量に発生。

●皮膚ガン
紫外線を浴びたことにより発生する活性酸素。
これが細胞組織に損傷を与え、ガン化させる一つの要因に。
ホクロに似ているため、気づかないうちに症状が進行するケースも。

将来後悔しないために
万全の紫外線対策を

レジャーに出かけるときだけでなく、毎日の紫外線対策が美肌づくりのポイントに。
しっかりガードすれば、紫外線だって怖くない!

●帽子、日傘
紫外線を遮ってくれる必需品なので、外出時には必ず持ち歩きたい。
帽子はUVカット加工をほどこした、つばが広くて大きいものを選んで。

●屋内
UV-Aはガラスを通過するため、屋内でも油断は禁物。
喫茶店で窓の近くに座ったり、車に乗るときなども紫外線対策を怠らないように。

●サングラス
おしゃれのためにかけている人は多いけれど、UVカット加工されていないものは×。
フレームが大きく、レンズの色が薄いものがベスト。

●日焼け止め
顔以外にも、肌が露出する箇所には日焼け止めをしっかり塗ること。
意外と気づきにくい首の後ろや足の甲なども忘れずに。
汗をかきやすい夏場は、2~3時間ごとに塗り直して。

●服装
夏場は暑くて肌を露出しがち。
でも、紫外線をガードするには長袖やパンツスタイルが効果的。
冷房対策だけでなく、紫外線防止に羽織るものを持ち歩くと◎。
特に色の濃いものがオススメ。

日焼け止めの選び方

日焼け止めには必ず「SPF」、「PA」といった表示や数値が記されています。
よく意味がわからないので、とりあえず数値の高いものを選んで日常的に使用している……という人もいるのでは?
SPF数値の高いものは、紫外線をブロックする時間が長い分、肌に負担をかけてしまうことも。
紫外線の強さに応じて、かしこく日焼け止めを使い分けましょう。

●SPF
UV-Bをブロックする効果を表しており、数値はその長さ。
最大はSPF50。
SPF1に対して、約15分間UV-Bを防ぐことができる。
例えばSPF30の場合、6時間半UV-Bをカット。

●PA
UV-Aをブロックする効果を表し、+の数で強さを表示。
PA+、PA++、PA+++の3段階になっている。

日焼け止めはSPF、PAの両方が表示してあるものを選ぶこと。
日常で使うものは、「SPF20以上、PA+」、海や山など紫外線の強い場所では「SPF40以上、PA++~+++」のものを選ぶとベスト。

お答え

一年中日焼けサロンに通い、小麦色肌をキープしています。
日焼けサロンは有害な紫外線をカットしているので安心と聞きますが……。

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日焼けサロンにあるタンニングマシンは、UV-Bを抑え、UV-Aの効果で肌の色を変化させています。
確かに直射日光を浴びるより、紫外線の影響は少ないですが、やはり肌にダメージを与えているのは事実。
シワやタルミの原因になったり、赤く炎症を起こすことも考えられます。
特に肌が弱い人は避けたほうがいいでしょう。

戸佐 眞弓

形成外科・皮膚科医
戸佐 眞弓

11月3日生まれ。東京女子医科大学卒、医学博士。東京女子医科大学 形成外科学教室、帝京大学医学部附属病院 皮膚科学教室を経て、まゆみクリニックを開業。専門は、ピーリング、レーザー治療、脱毛レーザー、スキンケア。