知っておきたいSTD(性感染症)のお話
STDってなに?増えているSTD感染症男性のSTDを見抜く方法少しでも予防するには?
STD(性感染症)ってなに?
 セックスでうつる病気は、かつては「性病」と呼ばれ、梅毒、淋病、いまではほとんど見られなくなった軟性下かん、そけいリンパ肉芽腫症という4つの病気を指していました。

 ところが、最近ではそれ以外の性感染による病気が広まり、1999年に「性感染症(Sexually Transmitted Disease)」と名称を変更。略してSTDと呼ばれ、インフルエンザなどと同じような感染症として扱われるようになりました。「まさか私が……」と思う人も多いはず。でもセックスしたことがある人なら誰でもかかる可能性のある病気です。

 いま問題になっているSTDには、クラミジアやトリコモナス、性器ヘルペス、エイズ、梅毒、淋病などがあります。また広い意味で、肝炎、カンジダなども性感染による病気になります。

 STDは症状が出るまでに、潜伏期間があります。セックスをして、数日から数ヶ月たってから「あれ?なんかヘン」と思うことも少なくありません。なかにはまったく自覚症状のないものもあります。

 さらに症状が出はじめると、セックスが苦痛になったり、そのままにしておくと、不妊や子宮ガンの原因になることも。

 そうならないためにも、どんな小さな体の不調も見逃さないようにしましょう。そして、なるべく早く病院で検査や治療を受けましょう。

◆STDの症状と検査・治療法
クラミジアヘルペス尖圭コンジロームトリコモナス淋病カンジダ膣炎梅毒軟性下かんエイズ(HIV感染)B型肝炎・C型肝炎毛ジラミ
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増えているSTD感染者
 STDはここ4~5年で急激に広まっています。現在国内には600万人くらいの患者がいるといわれています。

 STD感染者のピーク年齢は、女性は20代前半、男性は20代後半。とくに1990年代後半に入って、女性のクラミジア患者は急激に増加。10代後半から20代女性に集中し、20代前半女性の16人に1人、10代後半女性の23人に1人が感染者といわれています。

 そのほか、性器ヘルペスは横ばいですが、いったんは減りかけていた淋病(淋菌感染者)がまた増えつつあります。

 さらに、最近では子宮ガンとの関係が強いといわれる尖圭コンジロームや、HIV感染者も確実に増えています。
性感染症別報告数の年次推移(女性)
厚生労働省「感染症サーベイランス事業年報」「感染症発生動向調査」より
(注意書き)
定点とは、全国の指定届出機関(医療機関)。1999年3月以前については性病予防法に基づく届け出、1999年4月以降については感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律に基づく届け出をもとにしています。
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男性のSTDを見抜く方法
 STD感染を防ぐには、STDの病気を持っている相手とセックスしない、というのがいちばんの方法です。でも実はこれがそう簡単なことではありません。

 自分から病気にかかっていることを正直に告白してくれる人は、まずいません。むしろ、自分が感染していることすら、知らない人が多い。女性に比べて、男性の場合、症状が出てくることが少ないのです。

 でもなかには男性に症状が出るものもあります。そこで、相手のカラダを見て、その症状が出ていないか、こっそり検査する方法があります。

1.ペニスをよく観察する。
●ペニスを根元からしごく感じでしぼると、うみのような黄色い粘液が出る
●良く洗ってからフェラしたのに、悪臭やみょうに苦い味がする。
●亀首周辺、皮を剥いたときの内側にブツブツ(水泡)やイボイボがある
●亀頭や尿道口の周りが少し赤く腫れている(ただし、セックスやオナニーのやりすぎの場合もある)。
以上のような症状が見られた場合、STDの可能性があります。

2.足の付け根のそけい部分を押して痛がる。またはグリグリがある。
ウイルス性の病気を持っている可能性があるので危険です。絶対にセックスしてはいけません。

3.下着をチェックする
赤や黒の斑点がついている(毛ジラミ)。またはうみがついている。

4.フェラをするときに、メンソールのうがい薬などを口に含んでなめる。
尿道炎の場合は尿道口がしみて痛がります。

5.イってもイってもセックスしたがる。あまりにも勃ちやすい。
この場合は尿道炎が考えられます。
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少しでも予防するには?
 STDに感染している人は、1種類だけに感染しているのではなく、何種類かの病気を併発している可能性があります。また、ヘルペスや尖圭コンジローム、肝炎などは、一度治っても再発することがあります。ウイルス性の病気は、ウイルスが体の中に残りやすく、完治しづらいのです。

 そこでSTDを予防する方法をいくつかご紹介します。まず、いちばん効果的なのはコンドームを使うことです。しかも、セックスの最初からコンドームでガードしていれば、感染する可能性は低くなります。男性の射精の前に出ている、いわゆるガマン汁にも細菌やウイルスがいることを覚えておいてください。相手任せにしないで、自分の体は自分で守りましょう。

1.コンドームを使う。

2.相手のことをよく観察する(詳しくは「男性のSTDを見抜く方法」を参照)。

3.フェラのときもコンドームを使用するなどの注意が必要。STDは性器以外にもうつる。のどにクラミジアや淋病の菌をうつされた人も多い。

4.アナルや器具を使ったセックスは出血を伴いやすいので避ける。ウイルスは血液中に存在し、粘膜の傷口を通して感染しやすい。

5.不潔なセックスは避ける(相手の指や爪が汚れている。アナルのあとに膣に挿入するなど)。雑菌による感染が起こりやすく、STD感染のリスクも高くなる。

6.疲れや睡眠不足、スパイスや刺激的な食べ物の摂りすぎ、お酒の飲みすぎは、カラダの抵抗力を低下させるので、STD感染のリスクが高くなる。

7.最低でも月1回は検診を受ける。基本はエイズ(5千円)、梅毒(3千円)、淋病(5千円)、クラミジア(5千円)の4種類。あとは予算や症状を聞きながら、ヘルペス、トリコモナス、カンジダなどを加えていくのがよい。

※金額は自費診療の場合。
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イラスト/牧野純子