聞き書き彼女たちのセックス

バックナンバー

CASE 08-1/4
井上 メイミー(26歳)
派遣社員&雑誌編集者 静岡県出身
女って綺麗。女の人とつきあえるのは本当に幸せ
 ──メイミーって、素敵な名前ですね。芸名?

 そう聞いたら、ほぼ本名なんです、と返事が返ってきた。「芽吹くの芽に生きるでメイ、それに美をつけて。私がお腹にいた時、お母さんが読んだ小説の中にこの名前が出てきて、可愛いからつけたんだって」。

 素敵。センスのいいお母さん。

 メイミーはふっくらとした肢体を、ピッタリとしたTシャツに包んでいる。黒地にショッキングピンクのパンキッシュな柄。髪の毛はレイヤーの入ったショート。これもデップで立たせたらかなりパンク。目は黒いシャドウで縁取られて、唇にはきっちりと縁取りのされたローズピンクのリップ。眉毛も細心の注意を払って、見事な角度をつけて描かれている。かなりの美意識の持ち主。それもちょっと癖のある。

 そのいっぽうでこうしたファッションを貫く真摯さと生真面目さも見え隠れする。声は甘く上品で控え目なしゃべり方。雑誌編集をしているというだけあって、言葉やファンタジーがとても豊かな人のように見えた。

 そしてそのセックスは、まさにそんな彼女のキャラクターどおり、一筋縄ではいかない、けれども真面目でピュアなものだった。エッジの利いた感じの──。
■著者コメント
みんな、未明のページに遊びに来てくれてありがとう。このページではみんなと同じ「フツーの女の子」のセックス体験を、大げさに書くことなく、ありのままに伝えていきたいと思います。
ていうのもさ、女の子のセックスに関する記事って、女の子雑誌だとどーしてもファンシーになっちゃうし、おっさん雑誌だと馬鹿みたいにねじ曲げられて過激に作られちゃうじゃない。でもさ、私たちのセックスって、マスコミがあおるみたいにただ過激だったり、お金目当てだったりするわけじゃないよね。私たち女の子は、たとえ風俗で働いてたり、時にはすごくエッチになったりしても、自分のセックスに「切実さ」と「真剣さ」を抱えてるはずなんだ。
そのへんを私は描きたかったし、ここに登場してくれた女の子たちも、真剣に自分のセックスを語ってくれました。きっと、みんなに共感する部分があると思うので、ぜひぜひ楽しみに読んでください。