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まりか / MARICA HASE

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vol.03
AV女優・まりか誕生。【後編】

そんな時に出会った、業界ではめちゃくちゃベテランの共演者さん。

「辞めます」って言うのって、すごく勇気がいるでしょ?
まりかはその時、まさにそんな心境で、でも、辞める素振りは見せずに、とにかく早く帰りたくて、控室のペットボトルを片付けていたの。

そしたら、その共演者さんが、「女優はそんな事をやっちゃいけないよ! でも、その初心忘れないでね。あと、今はつらいかもしれませんが1年間続けて下さい。君には、可能性があります」って、言ってくださったの。

当時、その方がすごいベテランさんだなんて知らなかったから、「変なこと言う人だなぁ」って思いながらも、何となく今までとは違うスタンスで先輩のAVを見たり、「エッチな言葉ノート」を作ったり、監督にアドバイスをもらいに行ったり、だんだんと周囲に目を向けるようになったんだ。

そしたら「AV=SEXしてればいい!」っていう、まりかの中の方程式が崩れてね。
やりたい事や、自分が学ばなきゃいけない課題が、たくさん出てきたの。

例えば、「隠語」。

今でこそ、「まりかちゃんの隠語ってすごい的確だし、どうしてそんなにテンポよく、ペラペラ出てくるの?」って聞かれるけれど・・・。

これは「隠語=覚えるものじゃなくて、感じた事を実況放送すればいい!」って、新保さんに教わってきたからなんだ。

覚えただけなら、レパートリーが限られちゃうでしょ?
まりかは新保さんに、「いい女優は、1ページの台本を16ページにまで広げられる!」って習ったの。
だから、相手の動きをよく見て、感じた事を実況放送してるだけなんだ、実は・・・。

3ショット
休みの日でも新保さん(監督)&杉浦さん(担当P)がうちの近くにきて焼肉。アットホーム!

あとね、「気持ちよかったですか?」って、シーンが終わった後に男優さんに聞いている女のコがいてね。
実は、少しバカにしていたんだよね、まりか。

「絵的によければいいんじゃないの? 男優さんを気持ちよくって・・・風俗じゃないんだから」ってね・・・。

でもそれも、作品を見ている人は男優さんに自分を入れ込むんだから、本当はすごく重要な事。

そんなふうに、自分の気持ち次第でたくさんの課題ができて、100点がない世界だと気が付いて。
もっともっといろいろな事にチャレンジしたいし、勉強したくなったんだ。

AV女優になれた事を誇りに思い始めたり、もっと上の世界が見たいって思ったのも、この時期から。

自分でゴールを決めたら、そこで終わりなのがこの世界。
今でこそ100本以上リリースさせてもらっているけれど、いまだに100点は取れた事ないなあ・・・。

回を重ねるごとに、撮影はどんどんおもしろくなってくるし、それを、本当の家族みたいに支えてくださるSODスタッフさん。

「まりかのAV人生は、スタートしたばかりだな! これから、このSODという温かい家族と頑張るぞ!!」

ファミレスご飯
「まりか、ご飯行くぞ」@SODの近くのファミレス。メインディッシュからガッツリ食べるまりか。
とにかく、みんなといる時間がおもしろかった。

AVの世界の楽しさがわかってきて、それを支えてくれているSODが、本当に大切で、大好きになってきた時・・・。

「まりか、次でSOD契約終わりね」

って、まさかのショックな一言を告げられたの。


これから、どうしよう・・・(涙)。

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