オトナの世界におじゃまします。 世界進出

まりか / MARICA HASE

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vol.02
AV女優・まりか誕生。【前編】

そして、あれよあれよという間に組まれた「監督面接」。

(監督面接=俗にいう「監面」。面接というより、撮影前の打ち合わせ。監督とプロデューサーと、事務所のマネージャーと女優の4人で「どんな作品にしたいか? NG項目は何か?」って、撮影する事前提で話し合うこと)

「監督の新保です」

って出てきたのは、ちょっぴり胡散臭いおじさん。
(後々「まりか×新保さん=最強タッグ」って言われるようになるんだけどねw)

新保さんから説明された一通りの話を、心に大きな壁をつくりながら聞いていたの。

作品の内容は、グラビアアイドルの女のコが、海や山の自然の中で、イメージシーンとかかわいく撮られながら、初々しい「初脱ぎ、初フェラ、初キス、そしてとうとう初SEX」っていう、一般的な、芸能人デビュー・単体女優にありがちな内容。

だから、打ち合わせは緊張していたけれどスムーズだった。
さすがにもう、「できません」は通用しないしね。

でも、家に帰って、監督が今までリリースした作品をネットで調べたら、ビックリしちゃったの。

ウィットに富んだAVの中でも、こよなくフェチシズムにこだわった内容を得意とする監督だったみたい。
まあ、ストレートに言うと「スカトロ監督」ね(笑)。

新保さんとツーショット
新保さんとまりか。スカトロ監督呼ばわりしてごめん!

今まで、すごく優しく接してくれていたSODさん。
なのに、結果、当てられたのがスカトロ監督だったから、「うわー! やっぱりAV業界って、笑顔の裏側にはオトナの魂胆が隠されてるんだ!」って、すごくショックだった。

正直、撮影までの数日間は、マネージャーやSODの担当さんに文句をつけたり、寝る事も疲れるくらいに寝込んじゃった(笑)。
ね、面倒な女のコでしょ!?

撮影前日は、今でも覚えてる。
テレビをつけたら、偶然チャンネルが、売れっ子AV女優さんたちがたくさん出る、深夜の地上波バラエティー番組だった。
眠れなくて、ずっと見ていたよ。

で、デビュー作撮影当日!!

迎えに来てくださったスタッフさんたちが、すごく優しいお兄さんたちで、話しやすくて、現場には常に笑いが絶えなくて・・・

「あれ? だまされて、今後スカトロ女優として生きていくのに、何だか素敵な空気感なんだけど・・・」って驚いたの。
そもそも、みんなで何かを作り上げる事が好きなまりかは、すぐに現場の空気になじんで、結構どころか、全力で楽しめた。

終わった後は、「デビューおめでとう!」なんて言われて、花束やケーキ、シャンパンをいただいて、バーベキューしたり・・・
何だか、意外にも楽しかった。

ケーキ
デビュー作撮影終了後のサプライズケーキ☆

ちなみに。
SODみたいな大手のメーカーさんの専属デビューって、女優にとってすごい事なのに、「私、Sexは嫌いですが、それに付随する芸能活動がやりたくてAVに来たんです」とか、堂々と言っちゃってたまりか。

そんなんだから新保さんは、監督になる前の「プロデューサー心」が芽生えて、まりかの作品の監督に立候補してくださったみたいで、デビュー作以降、毎月の撮影を順調にこなして、SOD卒業まで、まりかを育ててくれたんだ。

だけどね、それは「AVの撮影が楽しい!」っていう思いからじゃなくて、「現場で、みんなといる事が楽しい! AVから派生したタレント活動が楽しい」みたいなスタンスで・・・。

AVの作品については、何も考えてなかった。
専属契約という事もあって、なんだか安心しきっていて。
この「曖昧なタレント活動が楽しい」っていう状態が、ずっと続くと思っていたから。

「AVって、女のコがSEXすればいいんでしょ?」

プライベートでは、電気を消さないとできないくらい、恥ずかしがり屋のまりかが、みんなの前でSEXをする事は、本当に、ものすごく恥ずかしかったけれど、今までしてきた映画やVシネマのお仕事だと思えば、それも乗り越えられたんだ。

だけど、3本目くらいかな・・・?

最初は「スカトロ監督」って怖がっていたけれど、そんな形跡見せないし、デビューからずっと撮影してもらっているから、もう慣れたお父さんみたいな存在になってきた新保さんに、撮影中に突然、呼び出されたんだ。

(つづく)

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