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災害時の娯楽(2/2)

こういう時は有料のままでいい。
無料にして、娯楽の意義を理解しない人が見たら不快になるかもしれないですし、有料にして、利益を被災地に寄付するのが望ましい。

萎縮するのはまずいです。
金が動かなくなったら日本の経済は停滞してしまい、支援なんてできるわけがない。
被災しなかった人たちは、いつものように、あるいはいつも以上に金を動かすべきです。

こんな時こそ営業すべき、遊ぶべき

ツイッターを見ていたら、案の定、「こんな時に風俗に行く人の気がしれない」なんてツイートしている人がいましたが、こんな時こそ店は営業すべき、客は遊ぶべきなのです。
こんな時だからって性欲が消えるわけでもなく。

阪神淡路大震災の時には、神戸福原のソープ街が被災者に風呂を提供したことが話題になりました。
そのあと、取材やボランティアが神戸に集まり、彼らがソープ街で金を落としていて、福原は大変な活況を呈しています。
持ちつ持たれつ。

あるいは節電のため、「パチンコ屋や飲み屋は営業するな」なんてバカなツイートも見ましたが、そういう仕事を含めてこの国の経済は成り立っていますし、必要だからそれらの店があるのです。
それらの業種に携わる人たちは飢えて死ねとでも。

それらの業種も節電を心がけたり、電気使用量のピークを避けたりすることが望ましいとは言え、皆さん、堂々と胸を張って仕事をして欲しい。
たっぷり金を稼いで、被災者のために援助し、復興に協力したいものです。

とくに親族や友人が被災した人たちはいち早く復帰して稼いで欲しい。

阪神淡路大震災の時は、実家が被災したために風俗入りした人たちがいて、私も何人か会いました。
家が倒壊して建て直さなければならなくなったり、家族が怪我をして働けなくなったりして。
関西だけじゃなく、東京にまで出稼ぎに来ていたのもいます。

そういうウソを言って同情を買う作戦に出たのもいますが、この際、金を作って寄付するためなら許されましょう。

今回もそういう人たちが出てくる可能性が十分にあります。
その受け入れ先になるためにも、水商売や風俗産業はなきゃ困ります。
皆さん、頑張りましょう。

今回は特別編でした。

プロフィール
文 = まつざわくれいち/1958年生まれ。『エロスの原風景』(ポット出版)、『風俗お作法』(小社)など著書多数。 イラスト = 友沢ミミヨ

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