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| 先日、僕の事務所の後輩ライターの大坪ケムタが、新宿のロフト・プラスワンというトーク・ライブハウスでイベントを主催しました。「女もAVが見たい!」というタイトルで、AVメーカーの女性広報さんたち(なぜかAVメーカーの広報は若い女性ばかりなのです。それも可愛い子揃い!)が、女性に見てもらいたい自社AVを持ち寄ったり、AV監督が女性に見てもらいたいAVについて語ったり、AV男優が女性からの質問に答えたり、という内容でした。正に「女性が見るAV」について考えるイベントだったわけです。 |
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で、当日はなんと54人もの女性のお客さんが来てくれたのでした。男性客が93人だったから、全体の3分の1以上が女性客! これはこういうアダルト関係のイベントとしては異例のことなんですね。女性はチャージ無料だったり、女性専用席を作ったりと、いろいろ工夫はしてあったのですが、それでもこういうイベントにたくさんの女性が足を運んでくれるというのは、時代も変わったのだなぁと、しみじみ思いましたね。 実際に来なくても、こういうイベントがあるんだけど、と話をすると「へぇー、面白そう」と、興味をしめしてくれる子が多かったし。僕らの業界と関係ないカタギの(笑)女の子たちでも、みんなAVに興味があるんだよなぁ。 |
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そういえば、たまにエロ以外の仕事をする時や飲み会なんかで、僕が普段どういう仕事をしてるのかを知ったりすると、興味津々で色々聞いてくるのは必ず女の子です。 いや、僕はね、業界以外の人といる時は、自分からエロ話をふったりすることはないんですよ。割とそういうとこは、気をつかっているんです、僕。それなのに、なぜかいつの間にかエロ業界講座をやってるんですね(笑)。みんな、聞きたがるんだよなぁ、エロ業界の話。みんな知りたがってるんだよなぁ、エロ業界のこと。 |
僕がこの仕事…エロ専門のライターを始める時は、少々決断が必要でした。僕は以前は普通の雑誌の編集者や広告のコピーライターなんかをやりつつ、バイトでAVや風俗の記事を書いたりしていました。かたくるしい銀行の広告のコピーなんかを書くよりも、エロな原稿を書くほうが、何十倍も楽しいことはわかっていたのですが、それをメインにする勇気はなかったのです。世間の目というものが、どうしても気になっていたのです。
でも、いざエロライターですと、看板を上げてみると意外にも世間はそれほど冷たくはなかったんですね。あの人はエロだから、といって差別されたことは、今のところ一度もないんです。エロ以外の固い仕事も結構来るし、大物芸能人のインタビューなんかも平気でやらせてくれました。むしろ僕の本業の話を面白がってくれて、打ち解けやすいことの方が多かったりして。 |
いや、ほんの少し前までは、本当にエロ業界に対する世間の目は冷たかったのです。例えば、官能小説の大御所だった川上宗薫の自伝的小説である「流行作家」という作品の中に、こんなシーンがあります。 主人公の官能作家が夜中にタクシーに乗ったところ、運転手が突然降りろと言い出すのです。運転手は、主人公のことを知っていて、彼の書いているものが嫌いだからと言います。 「害毒を流しながら儲けているんでしょう。わたしたちは真面目に働いてるんだ」 訴えられてもいいから、主人公のような人間を乗せるのはイヤだと。 タクシーから降ろされた主人公はとぼとぼと夜中の街を歩くことになります。恐らくこれは川上宗薫自身が体験したことなんでしょう。 |
こんな小説を読んでいたり、先輩のライターさんにさんざん脅かされていたから、僕もエロを仕事として生きていくことには、それなりの覚悟が必要だったのですが、いざ、始めてみると拍子抜けしてしまうほど、差別を受けることはなかったんですね。 そして、エロ仕事の人間なんて不潔、とカタギの女の子からは敬遠されるかと思っていたのですが、むしろ逆で興味深そうに話しかけてくる子がたくさんいるんですね。なんか、カタギの時よりも、モテますもん、僕(笑)。 ま、AV男優が女の子からキャーキャー言われる時代ですからね。やっぱり、エロ業界人に対する意識ってのは、ずいぶん変わってきているようです。 |
もちろん、僕は男性ですから、女性の場合はもう少し大変なことがいろいろあるとは思います。屈辱的な目にあったり、危険な目にあったりは多いでしょう。 でも確実に、一般の人のエロ業界に対する意識は変わってきています。もう10年もしたら、普通の仕事のように思われてるかもしれません、いや、マジな話。 でも、そうなると、僕ら自身も「ただの人」ってことになっちゃうんですよね。女の子もAVだから、風俗だからといって、お金をいっぱい稼げることもなくなっちゃうだろうし、僕も「面白そうな人」と思われることもなくなっちゃう。 ある意味、差別されてるから、偏見をもたれているから、特別扱いされるってこともあるんですよね、エロって。 つーか、エロが普通になっちゃったら、AVやエロ本なんて見る人、いなくなっちゃって、僕らおまんまの食い上げじゃん! てなわけで、あんまりエロに対する偏見がなくなりすぎるのも困るなぁと思うのも正直なとこなんですよね…。 |
| ■告知■ |
「はじめてですか?」の安田理央です。今度、文庫サイズの写真集を作りました。タイトルは「デジハメ娘。」。題名どおりに4人の女の子をデジタルカメラにてハメ撮りしております。いちおう「キレイなハメ撮り」(笑)をテーマにしておりまして、女性にも受け入れやすい写真集になっていると思います。「はじめてですか?」の写真が気にいってくださっている方は、ぜひ! 7月20日発売です。
「デジハメ娘。」 二見書房 マドンナメイト文庫ビジュアル 781円(税別) 撮影と文:安田理央 |
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安田理央(やすだ・りお) 1967年生まれ 埼玉県出身 美学校考現学研究室卒業。雑誌編集プロダクション勤務、コピーライター業を経て1994年よりアダルト系フリーライターに。得意なジャンルは、風俗、AV、デジタルエロ、マンガなど。現在、『デラべっぴん』(英知出版)、『BUZZ』(ロッキングオン)をはじめ多数の雑誌でコラムを連載中。著書に『OPEN&PEACE 風俗嬢ヴァイブス』(メディアックス)など。またAV監督、デジタルカメラマン、バンドのボーカリストなどとしての顔もアリ。妻子もアリ。 http://www.lares.dti.ne.jp/~rio/index.html |
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撮影/安田理央 |
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